林田クリニック
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2006.2.15更新 痔核硬化療法(ジオン注射方法)new!
【肛門専門医で評判・痔を縮小させる根本治療法】

平成24年5月より第3週のみ診療
診察日につきましては電話確認をお願いします




はこれでくなる

(1)痔の種類は 主なものは、俗に「いぼぢ」といわれる内痔核、外痔核、脱肛をふくむ痔核の系統と、「きれぢ」といわれる裂肛、肛門潰瘍をふくめた裂肛の系統、肛門周囲膿瘍、痔ろうに代表される3つに分けられます。

(2)痔(核)とは お尻のまわりの静脈が袋状にブドウの房のようにふくれた状態です。この様な痔(核)の直接の原因として日常の排便時の、リキミ時によっておこります。つまり排便時にリキム時、腹部の圧力で肛門の周囲には、高血圧の時と同じ位の160mm〜200mmHgの圧力がかかり、そのためにうっ血をおこし、お尻の静脈がふくれてきます。その他、お尻の静脈のうっ血をきたす誘因として、便秘や下痢、同じ姿勢で長い時間立ったり坐ったりしたり、また肛門のまわりの感染、妊娠、出産や冷えで痔は悪化します。

(3)内痔核にはどのようなものがありますか? 《内痔核は、次の4段階の程度に分けられます≫
第一度:
排便時に出血がみられますが、痔核の塊は肛門の外へ脱出しない最も軽いもの。

第二度:
痔核が排便時に脱出しても、排便がすめば自然に中に引っこんでしまうもの。

第三度:
脱出した痔核が排便時に中に引っ込まず、指などで押し込まないと、もとに戻らないもの。

第四度:
さらに年をとり、肛門の支持組織が弱くなると痔核は脱出したままとなります。俗に脱肛といっております。

(4)どのような状態になったら手術をしなくてはならないか? 痛み、腫れ、出血などの急性症状を何度も繰り返していると、痔核は大きくなり排便時に脱出して、第三度、第四度という状態になります。第二度以上の内痔核や脱肛になったら、薬では治せないので、手術をしなければいけません。
最近は手術後も全く痛くない方法が開発されました。従って患者さんは手術に対する恐怖から開放され、安心して手術を受けられるようになっております。

(5)裂肛とはどんな病気ですか? 俗に「きれぢ」とか「さけぢ」とかいわれているもので、男性より女性に多く肛門の出口に近い部分が固い大便の通過により切れてできるものです。この部分は過敏な神経がきているために、排便時に最も痛くその痛みは排便後もしばらく続きます。裂肛が慢性化すると、肛門潰瘍になります。このような状熊になると排便後しばらく痛みが続き手術しなくては薬だけでは絶対に痛みはとれません。
予防法は便秘をしないようにする事です。もし「きれぢ」になったら入浴や坐浴で創口をきれいにして薬をつけたり挿入したりします。

(6)裂肛の90%以上の方は薬で様子をみれます
痛みが排便後5分以上毎回続くようになると薬では治らないので手術しなければなりません。
裂肛の場合出血も生じますが出血だけで手術するようなことはありません。痛みに耐えられなくて手術する方が殆どです。裂肛の手術は痔の手術の中で一番簡単でしかも劇的な効果があります。
手術方法はお尻を締める一番上の筋肉を2cm位切るだけであっという間に終わります。手術後全く痛みはなくすぐ排便しても痛みません。
この手術は根本的に裂肛を治しますので痛みがあって排便するのもおっくうな方は早めに手術した方が、我慢してつらい毎日を送っていたのがバラ色の人生に変わります。

(7)肛門周囲膿瘍 肛門周囲膿瘍はどんな病気ですか?
直腸と肛門の境に歯状腺という組織があり、ここより便などの汚物が入り易くなり炎症がおきて、どんどん外の肛門に向かって進み、化膿して膿がたまります。
これが肛門周囲膿瘍の始まりで、肛門の浅い所、深い所、色々の場所に膿がたまります。こうなると肛門に痛みをきたし、熱も出てきます。痔疾患で発熱するのは肛門周囲膿瘍だけです。

(8)血栓性外痔核
外痔核は急に固く腫れ痛みを伴う血栓性外痔核とたるみのみの皮垂(皮膚痔)があります。血栓性外痔核はお尻に力を入れる動作、例えば重い物を持ったり、激しい運動をしたり下痢や便秘やアルコールをすごく飲み過ぎた時に校門のまわりの血の流れが悪くなって固まって血栓が出来ます。
小指大位の大きさであれば薬で様子をみますが、母指大位になると薬が効くまで時間が掛かりますので通院で10分位で取れますので切除します。皮垂の場合薬でなくならないので気になれば通院で切除します。

(9)肛門痛
もう一つ患者さんが痔だと思ってこられるのものに原因不明の肛門痛というものがあります。結構多くて患者さんにとってつらいものです。
これは肛門が痛いと言ってこられます。肛門の痛む病気には、血栓性外痔核、裂肛、肛門周囲炎、大腸癌などがありますが、この病気の痛みは便をする時には痛くなく、長く座っていたり、立つ時とか夜中寝ている時などにお尻の奥が痛みます。このような方を診察しますとまず痔はなくて腰痛を持っている方が殆ど、60才以上の女性に圧倒的に多く男性は稀です。
肛門の一番奥の尾骨の上にある筋肉を押すとすごく痛がります。どうも原因は不明と言われているのですが私は何らかの原因で筋肉に緊張がかかり、その為血の流れが悪くなり、うっ血をきたす為痛みをおこす色々な物質が出されて痛みが発生すると考えています。
手術して治るものではなく、あくまでも薬で様子をみます。普通の痛み止めは効かないので、色々慢性の痛みに効く薬を投与して殆どの方が軽快しています。

(10)痔核硬化療法(ジオン注射方法) new!
最近新しく出来た治療方法で肛門専門医より画期的であるという評判です。この方法は内痔核に特殊な薬剤を注入して痔に流れ込む血管を閉塞させて血液の流れを減らして痔を縮小させる根本治療法です。出血や脱肛に有効です。
外来で行いますが、月、水、金曜日午後3時以降に行います。

1 昼食は食べてきて良いです。
2 手術前迄に排便してきて下さい。
3 肛門鏡を入れる為に局所麻酔を行います。注射自体は痛くありません。
4 点滴を1本手術前に行います。点滴終了後帰宅して頂きます。
......(手術は点滴中に行います。)
5 手術(注射)に10〜15分かかります。
6 帰宅後3時間は絶対安静にして頂きます。(その後3〜4回通院が必要です。)
* 費用は13,000円位です。(3割負担の方)

(11)肛門周囲膿瘍の治療法は?
幸運な場合には、その部分が自然に破れて排膿されます。あるいは切開して膿が出ると、痛みはずっと楽になり、熱も下がります。これで病気は治ったように感じます。ところが、普通は急性炎症が治まったというだけで、まだ肛門をしめる筋肉の間に膿が完全に排膿されずに残っています。この膿が慢性化して膿を排出するトンネルが出来て、肛門のまわりに少しずつ排膿するのが痔瘻です。従って肛門周囲膿瘍の時期に筋肉の間にたまっている膿を排出する様な手術をしなければいけません。肛門周囲膿瘍は痔瘻の前段階なので深い複雑な痔瘻に進行しない様に手術する事が大切です。